2017年2月 2日 (木)

引っ越します

2009年以来更新を止めていたココログに引っ越します.

http://bryologist.cocolog-nifty.com/blog/

ただ,内容は動かせないので,この場所の記事については
必要な方はダウンロードしておいてください.

3月一杯で削除されるそうです.

2016年11月 1日 (火)

eoblogが終了との連絡があった

『eoblogは、2017年3月31日(金)15:00をもって
サービスを終了することとなりましたのでお知らせいたします。

【サービス終了に伴う注意事項】
 サービス終了後は、ブログの閲覧や投稿・編集作業など、
 すべての機能がご利用いただけません。』

とのこと.

あらら.コケ関係のデータ等,必要な方は早めにダウンロードしておいてくださいませ.


2016年10月 3日 (月)

ドイツトウヒの森

開田高原コケ観察会,無事終了.

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雨にも降られず,暑くもなく,たっぷりと水気を含んだコケが美しく,絶好の日よりでした.フジノマンネングサやコウヤノマンネングサ,ダチョウゴケ,オオフサゴケ,イワダレゴケ,タチハイゴケ,ナミシッポゴケ,シッポゴケ,エダツヤゴケなどがふさふさと林床一面に育っています.もとは畑であったドイツトウヒの人工林が,苗木からそだてて約50年たつと,これほどにも苔むした環境になるものかと,目からウロコの体験でありました.

私の印象では,景観としての美しさは,10年以上前に訪れた「苔の園」に匹敵します.コケ植物の面からみても,亜高山帯針葉樹林の林床で見かける種と山地性の種がとなりあって一緒に生えているのは,なんとも不思議です.

すぐ隣にはカラマツが同時期に植林されているのですが,こちらの林床には草やシダが一面に生えていて,コケはパッチ上にあちらこちらに点在するだけ.その対比も興味深いものでした.

この森のようすは,「ドイツトウヒ,開田高原」で検索してみてください.ご近所では有名な場所のようです.

この森をひとりで作り上げた方によると,若いころに訪れたドイツの黒い森Schwarzwaldを強くイメージされているとのことでした.

2016年9月29日 (木)

2016年9月28日~29日 ハチ北 観察したキノコ

アイタケ

アカカバイロタケ

アブラシメジ

アミタケ(少量)

ウスタケ

ウスムラサキハツ(?)

オオホウライタケ

オキナクサハツ(クサハツ?)

カノシタ

カバイロツルタケ

カワラタケ

カワリハツ

カレバキツネタケ

キシメジ?

キソウメンタケ

クサウラベニタケ

クロシワオキナタケ

クロハツ

ササクレシロオニタケ

サザナミニセフウセンタケ

シイタケ

シバフタケ

ショウゲンジ

シロキクラゲ

シロソウメンタケ

シロハツ

ズキンタケ(多い)

スッポンタケ

スルメタケ

タマゴタケ

チチタケ

チチタケの仲間

ツチグリ

ツバフウセンタケ

テングタケ

テングタケダマシ

テングタケ科

ドクベニタケの仲間

ナメコ(多量 傘が開いたものもあり)

ナミウズ

ナラタケ(腐)

ニオイコベニタケ

ニガクリタケ

ニセクロハツ

ヌメリササタケ(多い)

ハカワラタケ

ハタケシメジ(多量)

ヒトヨタケ

ヒビワレシロハツ

フサタケ

マイタケ(いつもの木)

マルミノヒガサタケ

ミヤマオチバタケ(?)

ムラサキアブラシメジ

モリノカレバタケ

ワサビタケ

2016年9月 5日 (月)

開田高原 コケ観察会

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2016年9月 3日 (土)

九州屋久島で蘚苔類学会大会

大雨と台風の合間,晴天つづきの4日間でした.

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この蘚類,何に見えるでしょうか. ヤクシマコモチイトゴケの垂れるタイプ? あるいはシダレウニゴケ?

いえ,実はヒロハコモチイトゴケGammiella ceylonensisなのです.顕微鏡で葉と細胞を確認したとき,おもわずあっと声をあげてしまいました.

ヒロハコモチイトゴケ、国内では3カ所(屋久島、宮崎県、三重県)の三カ所だけから知られている激レア種です(岩月1976).屋久島では、白谷雲水峡で2回採っていますが、いずれも落ち枝の表面に薄い群落つくっていて、植物体はきわめて小型、葉の長さも0.5mm以下です。

2016年8月27日 (土)

月曜から屋久島で日本蘚苔類学会

8月29日から31日まで、屋久島で学会大会があります。
天候が心配されたのですが、台風10号は東日本の方に行きそうです。
さきほど大会を実施するとの案内メールが届きました。
29日夜の記念講演と、30日午前中の自分の発表(蘚類シダレウニゴケについて)の準備も無事終わりました。

滋賀県在住のMさんの研究成果、イチョウウキゴケの生活史についての論文も、なんどもやり取りをして無事なんとか原稿が仕上がり、屋久島への出発前に投稿することができました。生殖器官と胞子体の成長を野外で観察した結果がまとめられていて、なかなかの力作になっています。審査員による査読を受けますが、それを無事通過すると、今年の12月くらいに出版になる予定です。

今日(土曜)は近所の「スタミナ太郎」にいって、焼き肉食べ放題で鋭気を養ってきました。ホルモンばかり食べたので、体にはよくないかもしれません。

2016年8月23日 (火)

特殊清掃「戦う男たち」

ときどき読みに行くサイト.

依頼者も大家さんも,ともに考えのまともな人でよかった.

死後の後始末を扱う話なので,閲覧は注意.
http://blog.goo.ne.jp/clean110/e/5538506f22163aa493124ad9bde2eec5

2016年7月20日 (水)

ケゼニゴケ

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ケゼニゴケは雌雄同株と図鑑に描かれているし、胞子体もよくつけるのだけど、なぜか雄と雌どちらか一方の生殖器官だけをつけている葉状体が多い。なぜなんだろうか?樹木が枝ごとに雄花・雌花をつけわける感じなのだろうか?(一つの群落の葉状体は、いまはバラバラに離れているけれども、もともとは繋がっている一つの個体だと仮定)。でも、よく探すとひとつの葉状体の上で雄と雌がならんでいることもある。左側が雌器托、右側が雄器托。

2016年7月18日 (月)

ひとり,コケ好きに勧誘できるか?

夏休み自由研究の相談に、中学1年生が来館。

コケと水との関係を調べたいとのことなので、 乾燥した場所に生えるコケが持っている「変水性」 という性質か、外部通道(茎や葉の表面を毛管現象に... よって水が伝わっていくこと)について調べてみては とアドバイス。

どんな調査をするのかについてまず自分で計画をたて、 その後改めて相談にのることになった。

昨日は,三重県の某所にウキゴケを探しに行ってきた.
明日も,近所で探す予定.

2016年7月 9日 (土)

ハヤカワ文庫 海外SF デジタル化総選挙

表紙絵が見られるだけでも幸せ.
あれもこれも読んだなぁ.

『ハヤカワ文庫 海外SF デジタル化総選挙』 https://www.booklista.co.jp/feature/hayakawa-sf/

サンリオSF文庫もぜひ.
http://www.asahi-net.or.jp/~ns6h-mr/text21.html

毒キノコ

なぜそんなリスキーな行動をと思うのですが,キノコを見ると食べたくなる,なにか本能のようなものが人には備わっているとしか考えられません.

『毒きのこ体験記』
http://www2.ttcn.ne.jp/kougyoan/dokukinoko.htm

『毒キノコ試食体験記』(の引用) ヒカゲシビレタケあり
http://d.hatena.ne.jp/mmpolo/20070604/1180910531

『渡辺隆次「きのこの絵本」(ちくま文庫)』の引用http://d.hatena.ne.jp/mmpolo/20070603

『オオオニテングタケを食ってみた』http://blog.goo.ne.jp/kinokobito/e/cc33ec85ca14f2e98a0695f9a6d1c4c5

『?』
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n37752

私も直接本人から話を聞いたことがあります.http://bryologist.blog.eonet.jp/default/2014/11/post-e6ca.html

 

資料としてはインターネット上にたくさん掲載されています.以下のものがよくまとまっています.

毒キノコ図鑑
http://yaplog.jp/macblog2/archive/81#5-25b

自然毒のリスクプロファイルhttp://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/poison/index.html

毒キノコの種類と有毒成分に注意
http://foodpoisoning.e840.net/h201400.html

毒キノコの多いテングタケ科については
http://www.amanitaceae.org/?Home

本はこの2冊をもっています.

奥沢康正、久世幸吾、奥沢淳治「毒きのこ今昔-中毒症例を中心にして-」思文閣出版

長沢栄史「フィールドベスト図鑑 14 日本の毒きのこ」学習研究社

 

 

2016年7月 6日 (水)

A市ふれあいの森キノコ観察会

山の上の杉林とわずかな自然林なので,あまりキノコがありませんでした.
なによりも暑くて死にそうです.

どこもかしこも,ニセキンカクアカビョウタケばかり....
そのほか名前がわかったものは,

(順不同) サンコタケ(オレンジ色 歯周病のえぐい臭い!)
シロヒメカラカサタケ
ドウシンタケ
ヒノキオチバタケ?
クロニガイグチ(初見) 全身真っ黒,断面は赤から黒に変色
マメザヤタケ
アイタケ
コウジタケ
ヤマドリタケモドキ
ニワタケ
クサウラベニタケ
キクバナイグチ 青変性を楽しむ
シロイボカサタケ
アカイボカサタケ
ビロードツエタケ(初見)
ハナガサイグチ
ブドウニガイグチ
チャウロコタケ
モミジウロコタケ
キヒダタケ
ニッケイタケ
ヤキフタケ
カレバキツネタケ
チャヒラタケ
キイロアセタケ
ワヒダタケ(初見)(同心円状のひだ)
オニタケ?
小型のホコリタケで,クチベニタケのような蛸足があるもの
アイセンボンダケ?(初見)(小型.傘と軸は青く染まる)  
   これは捕まりたくないので,捨てました. 粘菌のクダホコリ

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2016年7月 2日 (土)

2016年7月2日(土)一庫公園キノコ観察会 

 テングタケの仲間は多かったですが,イグチ類はまだまだでした.雨が多かったせいか,ノボリリュウの仲間(子嚢菌類)が目立ちます.なにより,幼稚園と小学1年生が4人いたので,彼らがむっちゃ小型のキノコをたくさん取ってきてくれました.でも,ほとんどが同定不能.
アイタケ
アカエノズキンタケ
アカハツ
アカヤマタケ(古くて真っ黒)
アシナガイタチタケ
アメリカウラベニイロガワリ
アラゲカワキタケ(?) 傘表の色がちょっと違う
アラゲキクラゲ
アンズタケモドキ(干し杏の匂いせず)
イロガワリベニタケ(初見) 傷つくと黒変する!
ウスキモミウラモドキ(?)
ウラムラサキ
オニイグチモドキ
カレエダタケ
カレバキツネタケ 多い
カワウソタケ
カワラタケ
カワリハツ(難しいベニタケはすべてここに放り込む!)
キイロアセタケ
キウロコタケ
キコガサタケ(?)
キタマゴタケ(今年は2本だけ.いつもと違う場所)
キソウメンタケ
キヒダタケ(初見) イグチ科なのに見事に黄色のヒダ
クサウラベニタケ
クラタケ(初見) 高さ8cmほど,カビが生えていた
クロアシボソノボリリュウ
クロコブタケ
クロノボリリュウ(初見)
クロラッパタケ
コウジタケ
コショウイグチ
コツブタケ(断面の模様が受けていた)
シロイボカサタケ (イボが落ちているが多くて迷った)
シロスズメノワン
シロソウメンタケ あちらこちらに多数
シロハツ(?) ヒダ青みがかる,傘は白だが薄い茶色もあり
ズキンタケ
スズメタケ
チチタケの仲間(軸が細い) 乳は白色
チビホコリタケ
チャワンタケの仲間
ツルタケ
テングタケ属
テングタケ
テングツルタケ
テングノメシガイ
ドクベニタケ
ナガエノチャワンタケ
ニオイコベニタケ
ニオイワチチタケ 多い
ネズミノアシ(?)
ハカワラタケ
ハツタケ
ハナウロコタケ
ヒイロタケ
ヒメカタショウロ
ヒメカバイロタケ
ヒメコガサ(コケの間からでる)
ヒメコナカブリツルタケ
ヒメコンイロイッポンシメジ
フウセンタケの仲間
ブドウニガイグチ
ベニタケ類
ベニヒガサ
ヘビキノコモドキ
ホウライタケの仲間 小型
ホコリタケ
マツオウジ
ムジナタケ(?)
モミジタケ
ヤブレキチャハツ(初見) アイタケに似て傘の表は薄茶色
ヤブレベニタケ 大型,軸は朱色を帯びる
ヤマドリタケモドキ(傘 煤け色になるタイプ)
中型で全く不明のキノコ 2種あり
 

2016年6月30日 (木)

またしても結石

先日から,なんとなく嫌な予感がしていたのです.

昨日は妙な残尿感を夕方から感じており,覚悟していました.

案の定,夜中2時半頃に,下腹部の鈍い痛みで目がさめました.今度は左側で,左側はこれで2回目です.

鈍い痛みは徐々に強くなり,このままでは耐えられなくなりそうなので,4年前にもらって残りを冷蔵庫にしまってあったボルタレンサポ50mg(座薬)を4時頃に挿入.

痛みで横になることができず,そのまま起きていました.

不思議なもので,座薬の効果もあってか,今度も夜が明けて8時頃になるとやや収まります.

2回目の時と同様に今回も,初めての時とは違い,必殺技の痛み止めが手元に残してあったので,心に余裕がありました.1回目の時は,原因がわからず出先のビジネスホテルで救急車を呼んでもらったのでした.座薬のおかげで,息継ぎもできないほどの激痛にもなりませんでしたし.

ただ,古い座薬を使ったためか,通常の副作用なのか,吐き気を催したのは予想外でした.

とりあえず出勤したのですが,やはり痛みは引かず,夕方に泌尿器科に.
エコーとレントゲンでみると,米粒の半分ほどの大きさの石が,膀胱近くにいるとのことでした.

その夜遅く,再度強い痛みが来ましたが,10分ほどすると,すっと消えました.きっと膀胱に落ちたのでしょう.

尿道に石があると,変な恍惚感があるのですが,今回もそれを感じました.

週末はキノコ観察会が連続してあるし,月末には台湾にでかけるので,今来てくれて助かりました.

2016年6月28日 (火)

ブイブイの森 キノコ観察会

おととい,博物館のキノコセミナーに参加してきました.
博物館の近くにあるブイブイの森までの往復です.

ここ数日でよく雨が降ったので,結構キノコがでていました.
特に博物館のまわりの芝生にでているのが目立ちます.
山の中ではベニタケ類が多く,イグチ類やテングタケの仲間は
まだ本番ではなさそうです.

一昨年赴任された研究員の方が講師です. たくさんキノコを教えてもらい,
日ごろの疑問のいくつかも解消できて,大満足でした.

本日のキノコリスト(いつもより,しっかりと同定されています.)

博物館近くの団地(照葉樹の植込み)
ニオイコベニタケ
ヒナアンズタケ
ベニタケの仲間(カワリハツ?) ヒダクリーム色,傘縁の筋無し
ムジナタケ(たぶん)
コショウイグチ

ブイブイの森の中
チチタケの仲間(乳は白色)
ドクツルタケ いくつか隠蔽種が有るのだそうです.
ナガエノチャワンタケ(皿の部分につぶつぶあり)
ノボリリュウ
クロアシボソノボリリュウ
イボテングタケ(壷無し)
カイガラタケ
クサハツ(たぶん.腐りかけ多し)
キクラゲ
アカヒダワカフサタケ(匂い無し,アンモニア菌)
シロスズメノワン(縁に黒い毛あり)
ヒナノヒガサ(コケから出る)
ヤナギマツタケ? (これは自分の同定.地面から出ていたので違うかも.)
アカヤマタケ モジホコリの仲間(未熟?)
ウスバシハイタケ
カワラタケ
アラゲカワラタケ
チチタケ(乳白色,後で薄茶色に変色)
ヒメコナカブリツルタケ
カバイロツルタケ
ウコンハツ
シロキクラゲ
キウロコダケ
ザラエノハラタケ?
アシグロホウライタケ(根状菌糸束あり)
ズキンタケ(コケから出ている)
ヒトクチタケ
カレバキツネタケ
ダイダイガサ
ネンドタケモドキ
アラゲカワラタケ
カワラタケ
チチタケ(数本あり.乳液勢いよくほとばしる)
粘菌は数種あり.
シロモジホコリ
マメホコリ

博物館芝生
コキイロウラベニタケ
シバフウラベニタケ(シバフタケとは別物なんだとか)
アカヤマタケ
ベニヒガサ

休日に遠出

昨日は,小さな軽自動車に4人が乗って,但馬高原植物園まで行ってきました.

 花々はそれほど多くなかったのですが(ドクダミがえらく目立ちました),連日の雨で芝生の間からキノコが何種類も顔を出していて,緑が深まりつつある落葉樹の木漏れ日の中,桂の大木の間を流れるわき水も水量が豊富で,よい気分転換になりました.

 日曜と月曜だけやっている植物園のレストランのバイキングも,とてもおいしかったです.自分ひとりでは決して食べなかったでしょうから,他の人たちと一緒に行くのも,経験の幅が増えて良いですね.

 休館日だったのですが,木の殿堂の建物も覗いてきました.毎年秋のキノコ観察会では手前の林や芝生のあたりをウロウロするだけなので,10年以上前に中に入ったときの記憶がすっかり飛んでいましたが,久しぶりに見ると木材をつかったなかなか立派な建物です.ちょっと,進撃の巨人の高い壁を思い出しました.

 帰りは別宮(べっくう)の棚田も見て,雨が降る前に三田に帰り着きました.

 

 これから一週間は,台湾ツアーの準備,そしてキノコ観察会が3つあります.

  土曜はK市のI公園

  日曜はA市ふれあいの森

  来週の水曜はS市A公園

  A市は下見に行ったときを除いてはじめての場所なのでちょっと心配ですが,いろんなキノコが出ていてくれることを期待しています.

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2016年6月23日 (木)

菌類と細菌類との共生に関する近年の研究

今編集作業をしている,ある本に補遺として掲載を予定している原稿(初稿)です.
内容には間違えているところがあるかもしれません.
引用論文は,ネットからダウンロード可能ものばかりです.

『菌類と細菌類との共生に関する近年の研究』

 コケ植物,特に苔類・ツノゴケ類の葉状体内部の特別な器官の内部にラン藻(現在は藍色細菌あるいはシアノバクテリアと呼ばれる)が共生していることは,本文にあるように以前からよく知られていました.このようにコケ植物体内で共生するだけではなく,近年は体外における関係にも注目が集まっています.例えば,熱帯でコケ植物が着生することの多い高等植物の葉は,その表面にまず菌類や細菌類などの微小な生物が定着してその環境を整え(Davey et al. 2009),その後にコケ植物などの小型の着生植物が進出するのだそうです.さらに,エゾスナゴケの葉や仮根に細菌の一種が付着して,両者の間にメタノールを介した相利共生が生じるのですが,その成果をつかった促成栽培法にも注目があつまっています(Tani et al. 2012).さらに,まだすべての生物が海の中にいて,陸上にはまったく生物がすんでいなかった時代,有胚植物よりも先に菌類が陸に進出して植物の上陸を待ち受けていて,上陸とともにすばやく菌根をつくることで栄養が乏しかった陸上環境で植物たちが安定して生存できるようになったというシナリオも考えられています(Bonfante & Genre 2008).コケ植物もなんらかの恩恵を受けたのかもしれません.

 菌類との関係では,コケ植物の群落から生えるキノコがよく目立ちます(ケコガサタケ属Galerinaなど).地下でどのような関係が結ばれているのか詳しいことは分かっていませんが,おそらく高等植物に見られる菌根に良く似た共生関係が存在しているのでしょう.真正の根を持たないコケ植物ですが,本文にもあるように根と同じ機能を果たす仮根が存在しています.そして,この仮根の中に菌類(キノコをつくる菌類とは別の仲間)が入り込んで,内生菌根と類似した構造をつくることが実証されています(Duckett & Read 1995).それだけでなく,ジャゴケやトロイブゴケなど葉状体苔類の内部やコマチゴケの地下部の根茎内にも菌類の共生が確認されています.菌類との共生に関する総説としては,Kottke & Nebel 2005, Pressel et al. 2009, Read et al. 2000が読み応えのある内容です.また,菌根全般に関しては,インターネット上の「明間民央のページ」にある,「菌根に関する基本的な知識のまとめ」がとても参考になります.
http://cse.ffpri.affrc.go.jp/akema/public/mycorrhiza/index.html

 苔類の中で菌類との共生関係がもっとも顕著なのは,本文にもあるようにCryptothallus属です.葉緑体を持たずに真っ白なCryptothallus属は,必要とする養分を共生する菌類を通して得るという独特の生活様式をもっています.ところが,最近の分子系統解析の結果によって,独立の属ではなく近縁のミドリゼニゴケ属Aneuraに含まれることがわかりました.きわめて特殊な環境で特異な生き方を選択した結果,進化の袋小路に入り込んだ種だと考えることができます (Sickett & Goffinet, 2008).光合成能力を失ってしまった腐生植物(菌従属栄養植物)とまさしく同じ道筋をたどったわけです(辻田・遊川 2014).

 コケ植物と菌類との関係は,人間にとって他人事ばかりとは言えません.園芸でもよく使われるミズゴケ属は,様々な微小生物の住処を提供しているのですが,例えばスポロトリクム症のように人間に重篤な病気をもたらす様々な病原菌の住処ともなっていることも広く認識されるようになっています(Opelet et al. 2007).

Bonfante, P. & A. Genre. 2008. Plants and arbuscular mycorrhizal fugi: an evolutionary-developmental perspective. Trends in Plant Science 13(9): 492–498. 

Duckett, J. G. & D. J. Read. 1995. Ericoid mycorrhizas and rhizoid-ascomycete associations in liverworts share the same mycobiont: isolation of the partners and resynthesis of the associations in vitro. New Phytologist 129: 439–447.

Opelet, K., C. BErg & G. Berg. 2007. The bryophyte genus Sphagnum is a reservoir for powerful and extraordinary antagonists and potentially facultative human pathogens. FEMS Microbiol. Ecol. 61: 38–53.

Pressel, S., M. I. Bidartondo, R. Ligrone & J. G. Duckett. 2009. Fungal symbioses in bryophytes: New insights in the twenty first century. Phytotaxa 9: 238–253.

Read, D. J., J. G. Duckett, R. Francis, R. Ligrone & A. Russell. 2000. Symbiotic fungal associations in 'lower' land plants. Phil. Trans. R. Soc, Long. B, 355: 815–831.

Kottke, I. & M. Nebel. 2005. The evolution of mycorrhiza-like associations in liverworts: an update. New Phytologist 167(2): 330–334.

Sickett, N. J. & B. Goffinet. 2008. Origin and relationships of the myco-heterotrophic liverwort Cryptothallus mirabilis Malmb. (Metzgeriales, Marchantiophyta). Botanical Jaournal of the Linnean Society 156(1): 1–12.

Tani, A., Y. Takai, I. Suzukawa, M. Akita, H. Murase & K. Kimbara. 2012. Practical Application of Methanol-Mediated Mutualistic Symbiosis between Methylobacterium Species and a Roof Greening Moss, Racomitrium japonicum. PLOS ONE Machi 29, 2012  http://dx.doi.org/10.1371/journal.pone.0033800

辻田有紀・遊川知久 2014. 光合成をやめた植物ー菌従属栄養植物のたどった進化の道のり.植物科学最前線 5: 84–139.

2016年6月18日 (土)

散髪に行こうとしたら,

背中の腎臓のあたりに,少しだけ気になる鈍い違和感が気になりだした.
もしかして,結石の痛みの予兆?

どうぞ,何事もありませんように.

明日は京都法然院まで出かけなくてならないので,
今日はおとなしくしていましょう.

2016年5月30日 (月)

おもわぬ体調不良

5月一杯で提出を約束していた論文原稿.26日夜には大筋が完成していたので,なんとか間に合うだろうと踏んでいたのだが,おもわぬ障害が発生.

27日は姫路での会議出席のためほぼ一日がつぶれ,さあ翌朝から仕事を再開しようと,お酒を飲んで翌日目覚めたら,急激に体調が悪くなっていた.下痢,関節痛,全身の倦怠感,かるい発熱にともなう頭痛があり,起きているのがつらいほど.いったいどうしたのだろう? 

はじめは二日酔いか寝冷えと思っていたのだが,飲んだのは缶ビール一本と焼酎一合ほどだし,喉は痛くなく鼻水もでない.

急に症状がでたことも考え合わせると,どうも感染性胃腸炎ではないかと疑っている. 吐き気がないのは症状に合わないが.

土曜の昼から月曜の昼過ぎまで寝て過ごして,下痢は止まらないものの関節痛と倦怠感,頭痛だけはおさまってくれた.

風呂に入る前に体重をはかると,2kgほど減っていた.(ほとんど水分減少?)
もうひとつの効能は,今日をいれて三日間まったくアルコールを飲まずにいられたこと.

提出が危ない論文原稿については,あと一週間待ってくれるようお願いする予定.

2016年5月23日 (月)

若いツチアケビ

先週のはじめ,来館者の方から写真にうつっている植物の同定を頼まれました.へんてこな形をしていたので,私にお鉢が回ってきた模様.それはツチアケビが地面から伸びだしている,まだつぼみの若い状態だったのだけれど,そういえば5月初めに自分でもおなじものを写真にとっていたことを今思いだしました.

その時はシオデかなにかの若いシュートだと思っていたので,すっかり記憶から抜け落ちていたのでした.まだ花柄も伸びていない状態で,まるでアスパラガスのようです.間違っていたらごめんなさい.

1

2

休みの日 日光疹

今日はおやすみ.昼ごはんは,「すたみな太郎」へ.平日ランチは1009円なので,肉はたいしてうまくないが,この値段なら文句なし.

最近になって連日屋外で活動していたら,顔が赤くなってぶつぶができた.首筋もなにやらかゆい.皮膚科にいって見てもらったところ,たぶん日光疹とのことで,ステロイド塗り薬を処方された.(皮膚科はいつも混んでるのでなかなか行く機会がなかった.)

見栄えさえ気にしなければどうってことはないのだが,症状がではじめた頃より,かゆみがましているような気がするのが悩ましい.これからますます日差しが強くなるのに,さてどうしよう? とりあえずの目標は,高校生と行く夏の台湾調査ツアーをどう乗り切るかだ.

2016年5月11日 (水)

ナニワイバラ

息子が通う高校の,近所の家の垣根に,白くて大輪のバラがあった。遠かったので正体を調べられなかったのだけど,昨日,勤め先に同じバラを切り花として持ってきた人がいた。

大振りで純白の花弁が平開し,めしべがハマナス見たいに奇妙な恰好になっている。
植物に詳しい人と一緒に図鑑を調べてみたら,中国原産のナニワイバラというのだそう。

気に入りました。


2016年5月 9日 (月)

連休明け

特になにもすることなく終わった連休。
木々の緑も,濃くなりつつあり。

今日月曜は朝から雨が降っている。明日も雨?付属中学校の授業(冬虫夏草調査のフィールド探し),外でやるのだけど,やんでくれないかなぁ。

図書館で借りた本三冊。
「聖の青春」
「高円寺純情商店街」
「まさかジープでくるとは」

聖の青春は,まず息子から読むことに。
 (同居家族内なので,又貸しにはならないだろうということで。)

2016年5月 2日 (月)

マンジュウドロホコリ

 4月最後の日にコケセミナーの下見で,JR道場駅から千刈ダム堰堤までコケ観察に.毎年今の時期は,新緑が目に眩しくて,なんだか息苦しくなります.  

 森の中で変わった粘菌を発見.コナラについていました.  

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 一枚目の写真は,正体を知ろうとして恐る恐るつついたら,薄皮が破れて中につまっている胞子が出てきたところです.薄い皮の中がすべて胞子だったので,粘菌かもと思った次第です.たまたま数日前にネットでマツノスミホコリという粘菌を見かけていたので,そこを足がかりにあれこれとネットで調べてみました.

 学名で調べてみると,マンジュウホコリというものがどうもそれらしい.で,その名前でフェイスブックにあげたところ,粘菌の専門家の方から,マンジュウドロホコリかアメリカマンジュウドロホコリでしょうとコメントをもらいました。

 この日は,オオルリの巣も見つけました。昨年のもののようで,道に落ちていました。参座には蘚類の胞子体が何本も敷かれています。

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